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このセクションでは、Oracle Application Expressリリース3.2で使用可能な新機能について説明し、追加情報の参照先を示します。
トピック:
Oracle Application Expressリリース3.2の新機能は、次のとおりです。
フォームの変換。
フォームの変換では、既存のOracle Formsの設計を取得して、一部のコンポーネント(主にユーザー・インタフェース)が自動的に変換されます。その他のコンポーネント(複雑なトリガーなど)は、生成後に手動で変換する必要があります。
ネイティブHTMLへの移行はシームレスではありません。ユーザー・インタフェースを変更する場合は、Webにおける最適な対話性を実現する必要があります。このツールを使用すると、対話モード・レポートなどのOracle Application Expressの動的HTML機能を利用できます。詳細は、Oracle Application Expressアプリケーション移行ガイドを参照してください。
セキュリティの向上。
Webアプリケーションを開発する際のセキュリティのベスト・プラクティスは、公開されるフットプリントを最小限にし、セッション・ステートの整合性を保護し、ブラウザとサーバー間で転送されるデータが損われないようにすることです。これらのベスト・プラクティスを実現するために、Oracle Application Expressリリース3.2はより宣言的で強力になり、セキュリティ対策が向上しています。主な拡張機能として、次のものがあります。
セッション・ステートの宣言的な暗号化
最大アイドル時間および最大セッション継続期間のセッション・タイムアウトの宣言的な指定
セッション・ステートへの保存を行わずにパスワードを入力できる新しいパスワード・アイテム・タイプの作成
公開されるフットプリントを最小限にするために設計された他の機能として、Oracle Application Expressデータベース・アカウントで要求される権限の削減、データベース監視機能のデフォルトでの無効化、管理および開発スイート・アプリケーションに管理者がHTTPSを要求できる機能があります。また、管理者は、アカウント・パスワードを作成または更新する際に特定の期間に使用されていないパスワードに制限したり、新規インストールで、サービス管理者のアカウント・パスワードが強力なパスワード・ポリシーに準拠することを要求できるようになりました。
Oracle Application Expressのドキュメントも改善され、セキュアなWebアプリケーションを構築するためのリソースが追加されました。これらの新機能は、既存のOracle Application Expressのセキュリティ機能(柔軟な認証、認可スキーム、URL改ざんからの保護など)を補うものです。詳細は、「アプリケーション・セキュリティの管理」を参照してください。
Oracle Application Expressリリース3.1の新機能は、次のとおりです。
対話モード・レポート・リージョン。
対話モード・レポート・リージョンでは、エンド・ユーザーがレポートをカスタマイズできます。ユーザーは、関心のある列の選択、フィルタの適用、ハイライト表示、ソート処理などを行って、レポート・データのレイアウトを変更できます。また、ブレーク、集計、異なるチャートおよび独自の計算を定義することもできます。レポートは、複数のバリエーションを作成して、名前付きレポートとして保存できます。また、カンマ区切りファイル(CSV)形式、Microsoft Excel(XLS)形式、Adobe Portable Document Format(PDF)、Microsoft Word Rich Text Format(RTF)などの各種ファイル形式にダウンロードすることもできます。詳細は、「対話モード・レポートの編集」を参照してください。
対話モード・レポートを使用するサンプル・アプリケーションの構築に関するステップごとの説明は、Oracle Application Expressアドバンスト・チュートリアルの問題追跡アプリケーションの作成およびデプロイ方法に関するセクションを参照してください。
(オプション)ランタイムのみのインストール。
Oracle Application Expressリリース3.1では、テスト用インスタンスと本番インスタンスに対して、Oracle Application Expressのランタイム・バージョンのみをインストールする機能がサポートされています。これにより、インストールするフットプリントと権限を最小限に抑えることができます。また、既存のインスタンスに対して開発者のインタフェースを削除または追加するスクリプトも用意されています。ランタイム・インスタンスでは開発者が慎重に本番アプリケーションを更新することができないため、この新機能によってアプリケーションのセキュリティが向上します。詳細は、Oracle Application Express管理ガイドの「ランタイム環境の管理」を参照してください。
カスタム・テーマ。
Oracle Application Expressで用意されているデフォルトのテーマに加えて、独自のカスタム・テーマを作成できます。カスタム・テーマにより、企業の要件を満たすルック・アンド・フィールを非常に細かく設計し、そのルック・アンド・フィールを他のすべてのアプリケーションで使用するテーマとしてパブリッシュすることができます。2つの新しい標準テーマも追加されました。詳細は、「テーマの管理」およびOracle Application Express管理ガイドの「Oracle Application Expressインスタンスのテーマの管理」を参照してください。
JavaScriptライブラリのドキュメント化。
Oracle Application Expressリリース3.1には、標準のJavaScriptファイルとCSSファイルを抑制する機能が用意されています。現在は、ページのロード時間を短縮するために、含まれているJavaScriptファイルがすべて圧縮されています。また、このリリースでは、上級のOracle Application Express開発者がWeb 2.0のカスタム機能を構築して活用できるようにフレームワークが改善されているため、パフォーマンスが向上し、開発者がより動的なアプリケーション・ウィジェットを作成できます。詳細は、Oracle Application Express APIリファレンスの「JavaScript API」を参照してください。
セキュリティの向上。
このリリースには、新規の「非表示で保護」アイテム・タイプが含まれています。このアイテム・タイプにより、アイテムのセッション・ステート保護の開発者タスクが大幅に簡略化されます。これとその他の小さな改良機能を使用すると、デフォルトのセキュリティ機能がOracle Application Express内でより強化されます。「表: 使用可能なアイテム・タイプ」を参照してください。
拡張されたレポート出力。
リリース3.1では、ダウンロード形式としてXMLが含まれ、複数のSQL文がサポートされるようになりました。詳細は、「レポート・リージョンの出力」を参照してください。
宣言的なBLOB
サポート。
宣言的なBLOB
サポートにより、フォームでのファイルの宣言的なアップロード、およびレポートを使用したファイルのダウンロードや表示を行うことができます。BLOB
の表示とダウンロードは、PL/SQLを使用して手続き的に作成することもできます。詳細は、「フォームおよびレポートでのBLOBサポートについて」を参照してください。
このリリースで導入されたアプリケーション・ビルダーの改良点は次のとおりです。
「アプリケーション日付書式」を定義できます。
レポートの作成時に、検索リージョンを追加できます。
Application ExpressのメールAPIを使用して送信する電子メールに添付ファイルを含めることができるようになりました。
アプリケーション作成時のスプレッドシートにおける以前の32Kのデータ制限がなくなりました。
アプリケーションの作成ウィザードでマスター・ディテール・レポートが作成できるようになりました。
マスター・ディテール・レポートの実装機能が向上および改良されました。
宣言的なメディア・タイプのサポートにより、text/html以外のタイプのページを生成できます。
ブランチ処理中に使用される簡略化されたURL。
今回のリリースでは、ページの送信に使用されるデータベース・セッションと同じセッションで、ブランチの直前に、キャッシュのクリアおよびセッション・ステートの設定アクションを実行できます。これによって、アプリケーションのURLに表示される情報が少なくなります。この拡張によって、URLが改ざんされにくくなり、アイテム名、値、プログラム・ロジックの表示を減らすことで、セキュリティが向上します。また、URLのエンコーディングおよびキャラクタ・セットの問題が減少します。
この機能を使用するには、ブランチの編集ページで、またはブランチの作成ウィザードで新しいブランチを作成する際に、「ブランチ処理の前にステートを保存」チェック・ボックスを選択します。「ブランチを使用したナビゲーションの制御」を参照してください。